ジユウニハタラク

育休中の大変さをママさん理学療法士に聞いてみた。

インタビュイー: 財前愛美さん
インタビュアー: 樋口周人

体調不良でお休みが続いた時に「〇〇」と言われて嬉しくなった。同僚からのコトバ

今日は育休中のお母さんについて深堀りさせていただけたらと思います。

緊張してます (笑) よろしくお願いします。

まずは1⽇のスケジュールについて教えてください。

朝は6時半に起きて、二人子供がいるんですけど上の子に7時にご飯をあげて、9時に幼稚園のバスがお迎えなので、 空いた時間で家の掃除をしたりしています。その後は下の子に10時から離乳⾷タイムですね。少し前までは上の子を保育園まで送迎していたんですけど、バスでの通園になったので、16時までは割とフリータイムですね。掃除したりとか、子供がお昼寝中は好きなことしたりしてます。

現在は時間に少しゆとりがありそうでいいですね。

そうなんです。3⽉までは結構きつかったんですよね。それも今の家から保育園まで往復で1時間半ぐらいの距離を送迎していたので、朝バタバタ準備して下の子と一緒にお昼寝したらすぐに迎えに行かないとっていう状況だったので・・・。

保育園を変えられたんでしょうか?

そうです!家の近くの幼稚園に今年から⼊園させて、前の保育園は退園しました。

退園のきっかけは送迎の大変さが決めてだったのでしょうか?

いえいえそういうつもりはなかったんですよね。いま上の子が3歳なんですけど、この辺りで一旦環境を変えてあげたいなということで退園を決めました。保育園の先生も本当に良い人ばかりで名残惜しかったんですが、通学する小学校の近くでもっと沢山の子たちと色々な経験をしてもらいたいなという気持ちが大きかったですね。

なるほど、お子さんの環境の変化が最優先だったわけですね。

そうですね。そしたらたまたま家の近くまでバス通園もしてて今は時間に余裕ができている感じです。
あとは家に子供が2⼈⼀緒に居る時期は本当に慌ただしくて大変でした。1⼈がお昼寝しても⾃由な時間っていうわけじゃないので、もう1⼈いると次はこれやってあれやってみたいな感じだったんですけど、今は下の子がまだ小さいから育休中ながらも自分なりに楽しめていると思います。

職場だと忙しかったとしても昼休みが1時間きっちりあったりするとは思うんですが、お⼦さんが2⼈居ると、オンオフの切り替えが難しいですよね。上のお子さんの帰宅後はどのように過ごされているんでしょうか?

16時半からご飯の準備を始めて、18時から下の子供に離乳食をあげながら上の子供と私で夕飯を食べます。旦那さんを18時過ぎぐらいまで待つんですけど、それより帰りが遅いと先に食べています。

旦那さんと時間を合わせるの難しそうですね。

普段は早く帰宅できるように頑張ってくれているので帰りが遅くなるのは時々なのですが、ある程度タイムリミットを決めないと、その後の片付けとかお風呂、洗濯なんかが全部ずれ込んでしまうので・・・。21時にはなるべく寝る準備ができるようにしています。

やはり、お子さんが2人揃うと時間がタイトになる印象ですね。旦那さんとのコミュニケーションはいつ取られていらっしゃるんでしょうか?

旦那さんは家事にとても協力的なので、一緒に家事をしながらお話しすることが多いですね。

素敵すぎる・・・。家事とかの役割分担はお子さんを出産される前に話し合ったりしていたんでしょうか?

細かくは決めてはないですね。(夫婦どちらかで)できるほうがしようという感じですね。細かく役割分担してしまうと、しなかったらしなかったで、 決まりを守ってないみたいな流れになってしまうので、うちではふんわりとしたルールだけ決めているって感じですね。

お互いがなにをすべきか分かっているからこそ成り立っているのかもしれませんね。

今の職場ではイクメンパパがとても多くて、土日に色んなところに遊びに連れて行ってて本当に凄いなと思います。そういう意味ではうちの旦那さんも協力的なので息抜きしたいときなんかは子供を遊びに連れて行ってくれたり、面倒をみてくれたりしているので助かってますね。

確かに、以前先輩と話した時に土日に行く公園を探すのが大変って言ってました (笑)
では、次にお子さんを出産するタイミングなどについてお聞きしたいのですが、1人目を出産された後の忙しさが、2人目を考えるにあたって重要な気がするのですが、財前さんはどう思われますか?

実際2人目の子供が欲しいというのに迷いはなかったですね。色んな価値観があるとは思うし、色んな事情がどこのご家庭もあると思うのですが、私は2人子供が欲しいと前から思っていたので。ただ、3人目となると話は別ですね (笑) 忙しさが想像できないですし、今はどうかな〜という感じですね。

確かにお子さんを何人出産するかに関しては色んな考え方、事情がありますよね。ここまでお話聞いていてお子さんを育てるってかなり大変なことなんだろうなと想像できました。

人によっては「2人も3人も一緒よ」っていう方もいらっしゃるけど、私にはとても・・・

お子さんを取り巻く環境やどれくらい色んな方の協力を得られるかによって、子育ての負担は大きく変わりそうですね。そんな財前さんが産休前にきつかったことや、準備していたことってありますか?

きつかったことは・・・。まず体調が落ち着かなかったですね。⾷べれない、吐いちゃう。動悸、息切れもひどくて横になったりしてましたし、少し⽴ってるだけとか動くだけでお腹が張ったりしたとかですね。2⼈⽬に関しては、切迫早産っていうのもあって、安定期に入ってからもかなりきつかったですね。

聞くだけで、こちらも体調が悪くなりそうです・・・。財前さんの場合は大学病院で移動距離も長いので大変そうですね。そのような場合は移動距離を考慮した患者さんの振り分けがあると助かりそうですね。

本当にそうですね。早く移動したくても移動できないもどかしさもあって大変でした。

産休へ⼊る前に準備したことなどありますか?

そうですね。2⼈⽬のときは、特に家の中で準備するものとかそんなになくて、性別も同じだし、物も揃ってたのであんまり準備した記憶はなかったんですけど、旦那さんへの申し送りみたいなのを作ってましたね (笑) 1人目のときはお腹にいる赤ちゃんのことだけ考えてたら良かったんですけど、2人目の場合は出産で⼊院している間のご飯とか、その間の保育園の準備とか、私がしていたことを旦那さんが1⼈でしないといけないから、紙に書いて貼ったりとか、しないといけないことを伝えたりしてました。あとは準備というか、普段の仕事を溜め込みすぎないようにすることですね (笑) 特に2人目は切迫早産で自宅安静になってしまって、想定外のことが起きても業務のことは考えなくていいようにその日にできることはその日のうちに片付けてしまうというのが大事かなと思いましたね。

その日にできることはその日に片付ける・・・個人的にグサッと来ました。想定外のことが起きたときにその心掛けが活きてきそうですよね。

だと思います。それに受け持ち患者さんのことについて普段から周りのスタッフと共有していると、申し送りもスムーズにいくと思います。最初から最後まで説明しなくて済むというか、人となりなんかを自分以外のスタッフが把握してくれているのはありがたく感じましたね。

申し送りに関しては納得です。今スタッフのことについて話題が出ましたが、産休前や育休中に嬉しかった声かけみたいなことってありましたか?

ありましたね。急に休むときなんかも、みんなが「⼤丈夫だよ」って言ってもらえて気持ちが楽になりました。やっぱり休みすぎたりして、患者さんの申し送りが続いたりした時なんかも、「赤ちゃんを守れるのはアナタしかいないからしっかり休みなさい」って言われたときは、嬉しい気持ちになりました。

温かい言葉をかけてもらえると嬉しいですよね。少し似た話題にもなるとは思うんですが、職場環境や職場風土でありがたいと感じた部分はありますか?

子供の突発的な体調不良とかで休むことが多かったので、看護休暇っていう制度はありがたかったですね。周りのスタッフもご家庭を持ってる⽅が多いから、みんな理解があるのが助かりましたね。それに、子供って本当にちょっとしたことで風邪引くんですよね。それを分かってくれている人が多いというのもあると思いますし、あとは⼈柄だと思います。

この話題に付随して、どこの職場というわけではありませんが、お⼦さんのことで休むっていうふうになったときに、休みづらい職場やスタッフの協⼒が得られづらい職場って悲しいですが、一定数存在していると思うんですよね。それはどういうところを改善したらいいとかご意見ありますか?

うーん・・・。どうしても理解が得られないですか・・・。それはその上司も、スタッフもってことですよね?

そういうことです。

どうしても理解を得ることができないのであれば、辞めることを考えてもいいと思いますね。
理学療法士の働く場所は増えていると思いますし、環境を変えて働きやすいところで働いたほうがいいと思いますね。

⾃分は最低限の仕事をしていて、直接意見をして変化がないようだったら辞めるということですよね?

そうですね。分かってよアピールをするだけじゃなくて、直接意見をして上司やスタッフの意見を聞いて協議した上で変わらないあるいは理解してもらえないのであれば辞めるということを考えてもいいかなと思います。

では財前さんが考える働きやすい職場と働きづらい職場って何が違うと思いますか?

PROFILE

  • 財前愛美さん

    2015年 理学療法士免許取得 その後大学病院へ就職し現在まで勤務。普段はNICUを中心にリハビリテーションを行い、赤ちゃんや両親のケアにも携わっている。現在2児の母